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建設DX

#建設DX#業務効率化#工事写真#施工管理

建設業の2024年問題に今どう向き合う?写真・書類業務から始めるDXの進め方

建設業の2024年問題への対応は、残業を減らすだけでは不十分です。工事写真・書類業務の手戻りを減らし、現場と事務所の時間を取り戻すDXの進め方を解説します。

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建設業の「2024年問題」は、2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用されたことをきっかけに、広く意識されるようになりました。いま必要なのは、単に残業時間を短く記録することではありません。限られた時間で現場を安全に回し、品質を保ちながら、写真・書類・連絡の手戻りをどう減らすかを見直すことです。

この記事では、2024年問題の要点を確認したうえで、建設DXをどこから始めるべきかを、工事写真と書類業務に焦点を当てて解説します。大きなシステムを一度に入れる前に、毎日の小さな往復を減らすところから始める方法です。

建設業の2024年問題とは

建設業では、2024年4月から時間外労働の上限規制が適用されています。災害時の復旧・復興事業などを除き、原則として他産業と同様の規制が適用されるため、長時間労働を前提に工程や事務作業を回すことは難しくなっています。制度の詳細は、厚生労働省の「建設業の時間外労働の上限規制」で必ず最新情報を確認してください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/topics/01.html

この課題は、現場の作業時間だけの話ではありません。現場で撮った写真を事務所へ送る、写真の内容を確認する、Excelに貼り付ける、不足を電話やチャットで確認する、提出直前に並べ替える——こうした小さな作業の積み重ねも、現場担当者・事務所担当者の時間を使います。

国土交通省も、時間外労働の上限規制への対応には、発注者と受注者が連携して長時間労働の是正と生産性向上に取り組むことが重要だとしています。つまりDXは、ツール導入そのものではなく、適正な工期と日々の業務設計を支える手段として考える必要があります。

https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/r06/hakusho/r07/html/n1111000.html

まず整理したい、「忙しさ」の正体

残業を減らそうとして、いきなり全業務をデジタル化する必要はありません。まずは、どこで時間が消えているかを分解します。とくに写真・書類業務では、「作業そのもの」よりも、情報を探す・聞き直す・転記する・並べ直す時間が大きくなりがちです。

写真・書類業務で見直したい時間の使われ方
場面起きやすいこと見直しの方向
撮影後場所や工程を後から思い出して入力する写真と最低限の情報を近い時点で残す
事務所での整理写真の意味を現場へ聞き直す現場と事務所の役割を分ける
台帳作成Excelへの貼り付けと並べ替えに時間がかかる写真・情報を整えてから出力する
提出前不足や順番の問題が一度に見つかる工程の区切りで確認する

現場の作業時間だけを見ても改善しにくい理由

たとえば、撮影自体は数分でも、撮影者しか場所や工程を説明できない状態では、後から事務所が確認するたびに現場の時間が取られます。写真が個人のスマホやフォルダに散らばり、ファイル名だけでは内容が分からなければ、台帳作成の段階で再確認が発生します。

この「情報が後からつながらない」状態を減らすことが、写真・書類DXの最初の狙いです。写真を増やすことでも、入力項目を増やすことでもありません。後から見た人が、いつ・どこで・何を撮ったかを確認できる最小限の情報を、写真の近くに残すことが重要です。

DXの最初の対象は、繰り返し発生する手戻り

導入対象を選ぶときは、「時間がかかる業務」だけではなく、「毎回同じ確認が発生する業務」を探してください。たとえば工事写真なら、次のような場面が候補になります。

DXの最初の候補にしやすい手戻り
手戻りなぜ起きるか最初の改善
写真の撮り漏れ撮影の基準が担当者の記憶に依存する工種ごとに必要な場面を決める
施工箇所の確認写真だけが共有され、情報がない現場名・工種などを紐付ける
台帳の貼り直しデータが分散し、提出形式の確認が遅い提出要件を先に確認し、最後に出力する
差し戻し誰がいつ確認するか不明確確認者と確認時点を決める

この表で重要なのは、すべてを一人で処理する前提をやめることです。現場担当が担うべきなのは、現場でしか分からない事実を残すこと。事務所や管理者が担うべきなのは、提出要件との照合や順番・記載の確認です。役割が混ざると、どちらも途中で止まりやすくなります。

写真・書類業務から始める4段階

現場への負担を抑えるには、小さく始め、確認しながら対象を広げる進め方が向いています。次の4段階をひとつの目安にしてください。

業務を見える化し、現場で記録、確認を分担、出力して振り返るという建設DXの4段階
建設DXは、写真・書類業務の小さな手戻りから始めると定着させやすくなります。

1. まず1案件・1業務の流れを書き出す

最初から全現場を対象にしないことが大切です。写真台帳の作成、出来形写真の確認、日報の回収など、手戻りが目立つ業務を一つ選びます。そして「誰が、いつ、何を受け取り、何を確認し、どこへ出力するか」を紙や表に書き出します。

この時点では、解決策を決めなくて構いません。写真を撮った後に誰が困るのか、確認待ちはどこで起きるのか、Excelへの転記は本当に必要かを見つけることが目的です。現場と事務所の双方から聞くと、片方だけでは見えなかった待ち時間が分かります。

2. 現場では「写真+最低限の情報」を残す

撮影後、何日も経ってから写真を整理すると、施工箇所や工種を思い出す負担が増えます。現場名と工種を選び、対象の写真を取り込み、写真ごとに必要な情報を残す。この一連を撮影に近いタイミングで進めるだけでも、後追いの確認は減らせます。

入力を細かくしすぎると定着しません。最初は、提出や社内確認に必要な項目だけに絞るのが現実的です。Jeproの場合、現場名・住所を登録し、工種を選択または追加して、スマホ撮影・端末内写真・PCから取り込んだ写真を整理できます。写真ごとの情報を残してから、現場・プロジェクト単位でExcelまたはPDFに出力する流れです。

3. 確認の責任とタイミングを決める

DXで失敗しやすいのは、システムを入れたのに「誰が見るのか」が決まっていない状態です。例えば、現場担当は当日または工程の区切りで写真と情報を登録する、事務所は週に一度または提出前に不足・重複・順番を確認する、と決めておくと、差し戻しの発見が早まります。

確認者が「あとでまとめて見る」だけでは、完成後に撮り直せない写真があった場合に間に合いません。確認の締切を提出日ではなく、工程の区切りに置くことがポイントです。

4. 出力後に、次の現場へ改善点を残す

ExcelやPDFを提出・共有したら、作業は終わりではありません。今回詰まったのは、撮影ルールなのか、入力項目なのか、確認のタイミングなのかを短く振り返ります。次の現場で使う工種の選択肢、確認チェックリスト、ファイルの出力形式を少しずつ更新すれば、同じ手戻りを繰り返しにくくなります。

紙・Excelをすぐに捨てなくてもよい

ペーパーレス化やクラウド化というと、紙やExcelを完全に廃止しなければならないように感じるかもしれません。しかし、現場で使い慣れたチェック表や、提出先が指定するExcel様式まで無理に変える必要はありません。

大切なのは、紙やExcelを「最初に情報をつくる場所」ではなく、「確認・提出の形式」として位置付けられるかです。写真を撮り、情報を集め、確認する元データが一か所にまとまれば、Excelへ貼り直す、メール添付を探す、といった作業は減らせます。提出先の標準フォーマットがある場合は、それに合わせて最後に出力できる状態を目指します。

紙・Excel・クラウドの役割分担の考え方
手段向いている場面注意点
現場での一時的なチェック、提出先指定の帳票情報の転記元が増えすぎないようにする
Excel提出先指定の様式、編集が必要な共有資料写真の貼り付け・並べ替えを手作業にしすぎない
クラウド・専用ツール写真と情報の記録、複数人での確認、履歴の共有入力項目を最小限にして現場に定着させる

導入を定着させるための3つの注意点

現場に「追加作業」だけを頼まない

新しい入力を頼むなら、何が減るのかを現場に共有します。例えば「事務所からの写真確認の電話を減らす」「提出前の貼り直しを減らす」といった具体的な変化です。目的が見えず、入力項目だけ増える運用は続きません。

最初から完璧なルールを作らない

工種、現場規模、提出先によって必要な記録は変わります。最初から全ケースを網羅しようとせず、1現場で試し、困った箇所だけ直す方が定着しやすくなります。ルールは現場で使えることが最優先です。

効果は残業時間だけで測らない

すぐに残業時間が大きく変わらない場合でも、差し戻しの回数、提出前の確認時間、写真を探す時間、現場への問い合わせ回数などは改善の指標になります。数値を無理に作る必要はありませんが、「前より楽になった場面」を現場と事務所で共有すると、次の改善につながります。

よくある質問

2024年問題への対応として、最初に何をすべきですか?

労務管理や工期の確認と並行して、日々の手戻りが大きい業務を一つ選び、流れを可視化することです。写真・書類業務は現場と事務所の受け渡しが多く、改善対象を見つけやすい領域です。上限規制の具体的な適用や36協定については、自社の労務担当者や専門家にも確認してください。

スマホが苦手な現場でも進められますか?

できます。最初から高度な入力を求めず、現場名・工種・写真の紐付けなど、必要最小限に絞るのがコツです。Web版をPCとスマホで使い分け、必要に応じてiOSアプリを使うという運用も可能です。

小規模な会社でもDXは必要ですか?

必要かどうかは、会社の規模より「同じ確認や転記を何度もしているか」で判断します。人数が少ないほど、一人の不在や確認待ちが業務全体に影響します。だからこそ、少ない人数で無理なく回る情報の残し方を整える価値があります。

まとめ:DXは、現場の時間を取り戻すための業務改善

建設業の2024年問題は、時間外労働の規制だけで解決するものではありません。適正な工期、役割分担、生産性向上を一緒に考える必要があります。その入り口として、写真・書類のように毎日発生し、現場と事務所の往復が多い業務を整えることは有効です。

Jeproは、現場での写真登録、工種ごとの情報整理、確認、Excel・PDF出力を一つの流れで進めるためのサービスです。まずは一つの現場、一つの写真業務から、手戻りを減らす運用を試してみてください。